前回は、個別指導の塾か、一斉授業の塾かというお話をしました。
どちらにも良いところがあります。しかし同時に、どちらにも大きな問題があるということもお伝えしました。
その問題点とは、週2〜3回の通塾以外の時間は、結局家でひとりで学習することになる、という点です。
私はこの「家でひとりで学習する」ということに、常に懐疑的な目を向けています。
もちろん、規律のあるご家庭であれば問題は起こりにくいとは思います。
しかし、スマホがあり、好きなだけ休める環境があり、誘惑の多い家の中で、自分を律して学習を続けるには、かなり強い意志が必要だと私は考えています。
もう一つの問題は、問題集への取り組み方です。
つまずいたときに自力で解決できるのか。
また、本質をつかまないまま取り組んでいて、問題集の理解が深まっていくのか。
ここにも大きな課題があります。
私の指導経験から言えば、およそ9割の子どもたちは、成果につながりにくい「ゆるい」取り組み方をしてしまっています。
だからこそ私は、指導者が常に目を配り、子どもたちが自分の取り組み方の問題に気づけるよう働きかけることが必要だと思っているのです。
では、そのような方法はあるのでしょうか。
個別でもなく、一斉でもないとしたら、それはどのような学び方なのでしょうか。
その一つの答えが、「通い放題」という仕組みです。
私は、基本的にこの塾で勉強してほしいと考えています。
学習の仕方には、子どもによってさまざまな型があります。
効率の悪い取り組みをしている子、本質を理解しないままただ先に進めている子、好きな教科ばかりに偏る子。
およそ成績に伸び悩みの見られる子にはこうした「悪い型」がついている場合が多いのです。
そうした一人ひとりの“ブレ”を、その都度修正していく必要があるのです。
ただし、これは口うるさく監視するということではありません。
取り組み方の間違いを見つけたときに、本人が自分で気づけるように働きかける、その機会を大切にするということです。
あくまで大事なのは、「自分で気づく」ことです。
こちらが言いすぎてしまえば、子どもの気づきを奪い、悪い型はなかなか矯正されません。
このように、誘惑から遮断された環境の中で、正しい学習方法へと導かれながら学ぶことは、大きな効果を発揮します。
そして、こうした学び方が身についてくると、子どもたちは次第に家でも自ら勉強するようになっていきます。
さらに私が大切だと考えているのは、「成果の出る取り組み方」を身につけることです。
それは、今が何点であっても構いません。
もともと能力の高い子が、特に工夫もなく高得点を取れることはあるとは思います。
しかし、点数が高いからといって、そのまま人生でも点数分優れているとは言い切れないのではないでしょうか。
たとえ理解力や記憶力に自信がなくても、自分なりに工夫し、自分のパフォーマンスを高めていける。
私は、それこそが本当の「生きる力」なのだと考えています。